この記事で分かること
武蔵一宮 氷川神社(むさしいちのみや ひかわじんじゃ)は、埼玉県さいたま市大宮区にある神社です。
「大宮」という地名は、この神社に由来するといわれています。
出雲とのつながり、長い参道、見沼の水源だった湧き水まで、史料と伝承に分けてお話しします。
氷川神社を一言でいうと
出雲の神様をお祀りし、関東の人々に「大いなる宮」と仰がれてきた、武蔵国の一宮です。
公式サイトによると、埼玉県・東京都・神奈川県には、約280社の氷川神社の関連社があります。
関東の各地で見かける「氷川神社」の、中心となる神社なんです。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 武蔵一宮 氷川神社(むさしいちのみや ひかわじんじゃ) |
| 所在地 | 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町1-407 |
| 御祭神 | 須佐之男命・稲田姫命・大己貴命 |
| 創建 | 孝昭天皇3年と伝えられる(2400年以上の歴史) |
| 社格など | 延喜式の名神大社、武蔵国一宮、明治元年に勅祭社 |
| 参道 | 約2km |
| 関連社 | 埼玉県・東京都・神奈川県に約280社 |
| 公式サイト | https://musashiichinomiya-hikawa.or.jp/ |
※ 御祭神・由緒・境内・アクセスは、2026年10月1日に氷川神社の公式サイトで確認しました。
御祭神【史料】
公式サイトによると、御祭神は次の三柱です。
- 須佐之男命(すさのおのみこと):八岐大蛇を退治した神様
- 稲田姫命(いなだひめのみこと):須佐之男命の妻。古事記では櫛名田比売
- 大己貴命(おおなむちのみこと):大国主命の別名。須佐之男命の子孫(日本書紀の本文では子)
八岐大蛇退治で結ばれた夫婦と、出雲の国をつくった神様。
出雲神話の主役たちが、そろって関東でお祀りされているんですね。
由緒と歴史の変遷
孝昭天皇の時代の創建【伝承】
公式サイトによると、氷川神社は孝昭天皇の時代に創建されたと伝えられています。
今から2400年以上前のことになります。
出雲とのつながり【伝承】
公式サイトによると、成務天皇の時代に、出雲の一族の兄多毛比命(えたもひのみこと)が朝廷の命で武蔵国造となり、この神社をあつくお祀りしたといわれます。
「氷川」という社名は、出雲の斐伊川(ひいかわ)にちなむとする説や、この地の神聖な湧き水に由来するとする説があります(公式サイト)。
斐伊川は、須佐之男命が八岐大蛇を退治したと伝えられる川です。
延喜式の名神大社【史料】
平安時代の『延喜式』の神名帳には、名神大社として載っています(公式サイト)。
武蔵国の一宮として、古くから大切にされてきました。
頼朝・足利・徳川の崇敬
公式サイトによると、源頼朝が社殿を再建し、その後も足利氏や徳川氏など、代々の武家に崇敬されてきました。
明治天皇の行幸と勅祭社
明治元年(1868年)、東京に移った明治天皇がこの神社に行幸し、武蔵国の鎮守として勅祭社と定めました(公式サイト)。
勅祭社とは、天皇のお使いである勅使が参向してお祭りが行われる、特別な神社のことです。
「大宮」の由来
公式サイトによると、氷川神社は「大宮」という地名の由来になりました。
「大いなる宮」の門前町として、大宮の町は育ってきたのです。
境内の見どころ
日本一の長さの参道
公式サイトによると、参道は約2km、日本一の長さとされ、ケヤキなどの大木が並んでいます。
一の鳥居から三の鳥居まで歩いていくと、街の音が少しずつ遠のいていきます。
神池と神橋、朱塗りの楼門
公式サイトによると、神池にかかる神橋と朱塗りの楼門は、氷川神社を象徴する建物です。
楼門は昭和の大造営で建てられ、京都の賀茂別雷神社・賀茂御祖神社の楼門をモデルにしています。
本殿
昭和15年(1940年)に造営された流造の本殿で、三柱の御祭神がお祀りされています(公式サイト)。
蛇の池
公式サイトによると、蛇の池は、かつて見沼にも流れていた湧き水で、今も清らかな水が神池に注いでいます。
以前は一般には公開されていませんでしたが、今は道が整えられ、訪れることができます。
氷川神社のある高台は、湧き水が豊かな場所で、その水が古くから信仰の中心だったと考えられています。
摂末社
門客人神社、天津神社、稲荷神社、宗像神社などの摂末社があり、寛文7年(1667年)に造営され、市の文化財に指定されているものもあります(公式サイト)。
神事・例祭の意味
例大祭(8月)
公式の情報ではありませんが、旅行情報サイトなどによると、毎年8月に例大祭が行われます。
大湯祭と十日市(12月)
公式の情報ではありませんが、旅行情報サイトなどによると、11月30日から12月11日にかけて大湯祭(だいとうさい)が行われ、12月10日の本祭には「十日市(とおかまち)」が立ちます。
熊手などの縁起物を売る露店がたくさん並び、年の瀬の大宮のにぎわいとして親しまれています。
古神道的な視点での読み解き
水の神様と見沼
氷川神社のまわりには、かつて「見沼(みぬま)」という大きな沼が広がっていました。
蛇の池の湧き水が見沼に注いでいたように、氷川神社は豊かな水と深く結びついた神社です。
八岐大蛇を退治した須佐之男命は、水や嵐とかかわりの深い神様でもあります。
「氷川」という名前が出雲の斐伊川にちなむにせよ、湧き水にちなむにせよ、水への祈りがこの神社の根っこにあるのだと思います。
まこも考察
ここからはまこもの考察です。
氷川神社を調べていて、僕がいちばん心をひかれたのは、出雲の神様が関東にお祀りされている、ということです。
出雲は、今の島根県。
大宮から見ると、遠く離れた土地です。
でも伝承では、出雲の一族が武蔵国造となり、ふるさとの神様をこの地でお祀りしました。
遠くから移り住んだ人々が、ふるさとの神様を新しい土地に迎え、その土地の湧き水とともに大切にお祀りする。
その祈りが広がって、今では関東に約280社もの氷川神社がある。
神様は、人々の移動とともに旅をし、新しい土地に根づいていくのですね。
ちなみに僕は、引っ越すたびに荷物が増えるのですが、出雲の一族はきっと、いちばん大切なものだけを持って旅をしたのだと思います。
噂・都市伝説【噂・俗説】
ここでは、出典を確かめきれない噂話を紹介します。
【噂・俗説】氷川の三社は一直線に並んでいる?
大宮の氷川神社、さいたま市緑区の氷川女體神社、見沼区の中山神社の三社が、見沼をはさんで一直線に並んでいて、夏至や冬至の太陽の通り道と重なる、という話を見かけることがあります。
三社をまとめて一つの信仰とみる考え方もあるようですが、確かな資料は確認できませんでした。
諸説あるうちの一つとして、地図を見ながら楽しんでみてくださいね。
氷川神社が登場する作品
公式の情報で確認できた作品がなかったため、ここでは紹介を控えます。
参拝の作法・アクセス
※ 以下の情報は、2026年10月1日に氷川神社の公式サイトで確認したものです。お出かけの前に最新の情報を確認してください。
参拝の作法
一般的な神社と同じく、「二拝二拍手一拝」でお参りします。
時間があれば、一の鳥居から長い参道を歩いてみてください。
アクセス
- JR:大宮駅東口から徒歩約15分
- 東武アーバンパークライン:北大宮駅から西駐車場まで徒歩約10分
駐車場
- 第一駐車場:40台(混雑時は最大100台)、24時間
- 第二駐車場:約20台、8:00〜17:00
- 西駐車場:約120台、7:00〜18:00
氷川神社にまつわる話は、関東の氷川信仰と見沼の三社の記事、八岐大蛇の記事、足名椎・手名椎の記事、勅祭社の記事、須我神社の記事、八重垣神社の記事でも紹介しています。
まとめ
- 武蔵一宮 氷川神社は、さいたま市大宮区にある神社で、「大宮」という地名の由来になりました。
- 御祭神は須佐之男命・稲田姫命・大己貴命の三柱です。
- 孝昭天皇の時代の創建と伝えられ、出雲の一族が武蔵国造となってお祀りしたといわれます。
- 社名は出雲の斐伊川にちなむとも、湧き水にちなむともいわれます。
- 約2kmの参道、朱塗りの楼門、見沼の水源だった蛇の池、12月の大湯祭と十日市などで知られています。
出雲から旅をしてきた神様が、関東の湧き水のほとりに根づいた「大いなる宮」。
氷川神社は、関東の人々の暮らしを2400年見守ってきた神社です。
よくある質問(FAQ)
Q. 氷川神社の御祭神は誰ですか?
A. 須佐之男命・稲田姫命・大己貴命の三柱です。
Q. 「大宮」という地名は氷川神社から来ているのですか?
A. 公式サイトによると、氷川神社が「大宮」の地名の由来になりました。
Q. 参道はどれくらいの長さですか?
A. 約2kmで、日本一の長さとされています。
この記事は、古事記・日本書紀などの原典や、ネット上の資料を参考にまとめ、まこもが考察を加えたものです。考察の部分は「まこも考察」として書き分けています。
出典・参考文献
- 武蔵一宮 氷川神社 公式サイト https://musashiichinomiya-hikawa.or.jp/
- 武蔵一宮 氷川神社 公式サイト「由緒・歴史」 https://musashiichinomiya-hikawa.or.jp/about/
- 武蔵一宮 氷川神社 公式サイト「境内」 https://musashiichinomiya-hikawa.or.jp/keidai/
- 武蔵一宮 氷川神社 公式サイト「アクセス」 https://musashiichinomiya-hikawa.or.jp/access/
- 旅行読売「氷川神社」 https://tabi-mag.jp/sa0005/
- 旅行読売「十日市」 https://tabi-mag.jp/tohkamachi/
- るるぶ&more「大湯祭」 https://rurubu.jp/andmore/spot/20000723


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