みたままつりとお盆 亡き人の「みたま」を迎える日本の夏の祈り

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この記事で分かること
夏になると、日本中で亡くなった人々の「みたま(御霊)」を迎える行事が行われます。

東京の靖国神社の「みたままつり」も、その一つです。
お盆の歴史と、みたままつりに込められた祈りを、史料をもとにお話しします。

みたままつりとお盆を一言でいうと

亡くなった人々の魂を、灯りで迎えてなぐさめる、日本の夏の祈りです。

迎え火、提灯、盆踊り。
夏の夜の灯りには、亡き人を思う気持ちが込められているんです。

言葉の意味を見てみよう

  • みたま(御霊):亡くなった人の魂を敬っていう言葉
  • 盂蘭盆(うらぼん):お盆のもとになった仏教の行事。コトバンクによると、梵語の ullambana(ウランバナ)を音写したもので、「逆さに吊るされる苦しみ」を意味するとされます

お盆の歴史【史料】

目連の物語

コトバンク(日本大百科全書など)によると、お盆は『盂蘭盆経』にもとづく行事です。
お釈迦さまの弟子・目連(もくれん)が、餓鬼の世界に落ちて苦しむ母を救うために、僧たちを供養した、という話がもとになっています。

日本での始まり

同じくコトバンクによると、日本では推古天皇14年(606年)に寺ごとに斎会(さいえ)を設けたのが最初の記録とされ、斉明天皇3年(657年)に盂蘭盆会が設けられたと伝えられます。

日本古来の祖霊信仰と重なる

コトバンクによると、民間のお盆の行事には、仏教以外の要素も多く、お正月と対になる「祖霊(先祖の霊)をお祀りする行事」の性格が強いとされます。
江戸時代には、盂蘭盆の行事が、民間の祖霊信仰と結びつきました。

迎え火と送り火

江戸時代からは、7月13日から16日にかけて行われ、13日の夜に迎え火をたいて先祖の霊を迎え、16日の夜に送り火で霊を送る習わしが定着しました(コトバンク)。
今では、旧暦で行う地域や、月遅れの8月15日前後に行う地域もあります。

靖国神社のみたままつり【史料】

靖国神社の公式サイトによると、みたままつりは、日本古来の信仰にちなんで、昭和22年(1947年)に始まりました。
毎年7月13日から16日に行われ、3万をこえる提灯が九段の夜空を彩ります。

千代田区観光協会などによると、期間中は、英霊への感謝を込めた献灯や、各界の名士が揮毫(きごう)した懸雪洞(かけぼんぼり)が境内に掲げられます。
本殿での祭儀のほか、みこし振りや盆踊りなどの奉納行事も行われ、毎年10万人以上が訪れるといわれます。

7月13日から16日という日程は、江戸時代からのお盆の日取りと重なっています。
靖国神社については、靖国神社の記事で紹介しています。

古神道的な読み解き

魂は帰ってくる

日本では古くから、亡くなった人の魂は遠くへ行ってしまうのではなく、決まった時期に家族のもとへ帰ってくると考えられてきました。
お正月とお盆は、その魂を迎える大切な時期でした。

迎え火や提灯の灯りは、帰ってくる魂が道に迷わないための目じるしです。
みたままつりの3万の提灯も、たくさんのみたまを迎える灯りなのだと思います。

盆踊り

盆踊りは、帰ってきた霊をなぐさめ、また送り出すための踊りだといわれます。
みんなで輪になって踊る盆踊りには、生きている人と亡くなった人が、ひととき一緒に過ごすという意味が込められているのかもしれません。

まこも考察

ここからはまこもの考察です。

お盆とみたままつりを調べていて、僕がいちばん心をひかれたのは、どちらも「灯り」が中心にあるということです。

迎え火、送り火、提灯、雪洞。
亡くなった人を思うとき、日本人はいつも灯りをともしてきました。

暗い夜に灯りをともすと、そこに誰かが来てくれるような気がします。
灯りは、見えない人を迎えるための、いちばんやさしい合図なのかもしれません。

ちなみに僕は、夏祭りの提灯を見るとなぜか少しさびしい気持ちになるのですが、それは灯りの向こうに誰かを思い出しているからなのかもしれません。

みたままつり・お盆が登場する作品

公式の情報で確認できた作品がなかったため、ここでは紹介を控えます。

まとめ

  • お盆は、仏教の盂蘭盆と、日本古来の祖霊信仰が重なり合ってできた行事です。
  • 日本では、7世紀にはすでに盂蘭盆会の記録があります。
  • 江戸時代には、7月13日に迎え火、16日に送り火をする習わしが定着しました。
  • 靖国神社のみたままつりは、日本古来の信仰にちなんで昭和22年に始まり、3万をこえる提灯が灯されます。

灯りをともして亡き人を迎え、ともに過ごし、また送り出す。
みたままつりとお盆は、亡くなった人とのつながりを大切にする日本の夏の祈りです。

よくある質問(FAQ)

Q. みたままつりはいつですか?
A. 毎年7月13日から16日です。

Q. お盆はなぜ地域によって時期がちがうのですか?
A. 新暦の7月に行う地域、旧暦で行う地域、月遅れの8月15日前後に行う地域があるためです。

この記事は、古事記・日本書紀などの原典や、ネット上の資料を参考にまとめ、まこもが考察を加えたものです。考察の部分は「まこも考察」として書き分けています。

出典・参考文献

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