この記事で分かること
清正井(きよまさのいど)は、東京・原宿の明治神宮御苑のいちばん奥にある、湧き水の井戸です。
戦国武将の加藤清正が掘ったと伝えられ、一時は「待ち受け画面にすると運気が上がる」と大きな話題になりました。
清正の伝説の成り立ちと、湧き水の今を、史実と伝承に分けてお話しします。
清正井を一言でいうと
加藤清正の名前がついた、明治神宮の森の奥で湧き続ける澄んだ泉です。
旅行読売によると、水温は一年中15度前後で、毎分約60リットルもの水が湧き出しています。
都会のまんなかで、四百年近く水を湧かせ続けているんです。
加藤清正ってどんな人?
加藤清正(1562〜1611年)は、豊臣秀吉に仕えた戦国武将で、のちに肥後国(熊本県)の大名になりました。
熊本城を築いたことで知られ、川の流れを変えたり、田畑に水を引いたりする土木の名人としても有名です。
清正井の由来【史実と伝承】
加藤家と井伊家の屋敷
旅行読売によると、今の明治神宮の敷地には、江戸時代のはじめ、熊本藩加藤家の下屋敷がありました。
その後、彦根藩井伊家の下屋敷になります。
観光庁の多言語解説によると、明治神宮御苑は、境内で唯一、神社ができる前から存在した場所で、江戸時代には加藤家の庭園として使われ、明治時代に「代々木御苑」と呼ばれるようになりました。
清正が掘った?
清正井は、加藤清正が掘ったと伝えられています【伝承】。
けれども旅行読売によると、清正自身が掘ったという証拠はありません。
加藤家の屋敷があったこと、そして清正が土木や水を扱うことにすぐれていたことから、清正の名前がつけられたと考えられています。
井伊家の屋敷だったころには、清正が腰をかけたという「腰掛石」など、清正にまつわる言い伝えがすでに残されていたそうです。
古神道的な読み解き
湧き水と神様
日本では、こんこんと湧き出る泉は、神様の恵みとして大切にされてきました。
神社の多くが、湧き水や川のそばにあるのも、そのためです。
明治神宮の森の奥で、四季を通じて同じ温度の水が湧き続ける清正井。
人々がそこに特別な力を感じたのは、とても自然なことだったのかもしれません。
伝説は「ふさわしい人」に集まる
清正井の名前は、「水のことなら清正」というイメージから生まれたと考えられます。
伝説は、事実かどうかよりも、「その人ならやりそうだ」という人物に集まっていくものなのかもしれません。
まこも考察
ここからはまこもの考察です。
清正井を調べていて、僕がいちばん心をひかれたのは、清正が掘ったという証拠がないのに、四百年近く「清正の井戸」と呼ばれ続けてきた、ということです。
人々は、湧き続ける水を見て、それを掘った人の姿を思いえがきたかったのだと思います。
そして、その姿にいちばんふさわしかったのが、水を治める名人・加藤清正でした。
本当に掘った人の名前は分からなくても、その水は今も湧き続け、明治神宮の森をうるおしています。
名前のない誰かの仕事が、清正の名前を借りて、ずっと大切にされてきた。
そう考えると、清正井は少しあたたかい場所に思えてきます。
ちなみに僕は、自分がやった仕事でも名前を忘れられがちなので、清正の名前の強さがうらやましいです。
噂・都市伝説【噂・俗説】
【噂・俗説】待ち受けにすると運気が上がる?
All Aboutなどによると、平成21年(2009年)の終わりごろ、清正井がテレビで紹介されたことをきっかけに、「清正井の写真を携帯電話の待ち受け画面にすると運気が上がる」という噂が広まりました。
一時は長い行列ができ、入場が制限されることもあったそうです。
もちろん、公式に言われていることではありません。
今はブームも落ち着き、静かに水の音を聞くことができる場所になっているそうです。
清正井が登場する作品
公式の情報で確認できた作品がなかったため、ここでは紹介を控えます。
まとめ
- 清正井は、明治神宮御苑のいちばん奥にある湧き水の井戸です。
- 水温は一年中15度前後、湧き水は毎分約60リットルといわれます。
- 江戸時代、ここには加藤家、のちに井伊家の下屋敷がありました。
- 加藤清正が掘ったという証拠はなく、土木の名人だった清正にちなんで名づけられたと考えられています。
- 2009年には「待ち受けにすると運気が上がる」という噂でブームになりました。
名前のない誰かの仕事が、清正の名前とともに守られてきた泉。
清正井は、今も明治神宮の森の奥で、静かに水を湧かせています。
よくある質問(FAQ)
Q. 清正井は本当に加藤清正が掘ったのですか?
A. 証拠はなく、加藤家の屋敷があったことや、清正が土木の名人だったことから名づけられたと考えられています。
Q. 清正井はどこにありますか?
A. 明治神宮御苑のいちばん奥にあります。
この記事は、古事記・日本書紀などの原典や、ネット上の資料を参考にまとめ、まこもが考察を加えたものです。考察の部分は「まこも考察」として書き分けています。
出典・参考文献
- 旅行読売「清正井」 https://tabi-mag.jp/tk0238/
- 観光庁 多言語解説文データベース(明治神宮御苑) https://www.mlit.go.jp/tagengo-db/common/001537160.docx
- All About(清正井) https://allabout.co.jp/gm/gc/5054/


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